当地、劇場では短期間の上映。
見ようと思っていたのに見過ごした映画。
んじゃあと、随分経ってDVD。
私のイメージでは、
長い間ギラギラなアクの強い役ばかりだった気がする緒形拳さん。
でも人は年を重ね、そのうち皆どんな人生を送ったとしても公平に逝く。
この映画、天使の羽根を付けた女の子も可愛くて名演技で。
緒形拳さん、ドラマ『風のガーデン』の時に比べ、まだ”ふっくら”がある頃で。
確かに、元気そうな緒形さんを見れて良かったなあと言う気持ちもあったけど、
ただ、その後を知ってるから、
幾度も出てくる<走るシーン>、見てるこっちが辛くなったのも事実。
幼児虐待、育児放棄がストーリーのど真ん中にあって、結構しんどかった。
しんどいのに 目が離せない。
ストーリー的にいつか救いがないとー...もあるけど、
観ているこっちのしんどい気持ちも救われたいと。
この映画の監督は、俳優の奥田瑛二さんなのですが、
DVDの本編に入る前に、
奥田さんが監督した他の作品が宣伝・告知で流れるんですが、
『少女〜an adolescent』と『るにん』という作品なんですが、
それ見てて、気分悪くなって...
最近、どうしても受け付けないテーマがあって、
昔は、若い時はどうだったかなあと、思い起こしてみるんだけど、
今ほどじゃあなかった気もするんですが。
なんと言うか...
人間の弱さとか・孤独とか、性とか、醜さとか・愛憎とか・欲とか...そこいらへん。
そこいらをテーマにして、凝視するような、直視するような、えぐるような作品。
もういいよ。
人間が弱い生き物なのは身を持って分かっているからさあ、もういいよ。
どうね?優しい気持ちはどうやっても出てこない?
なんとか心で温まらんね?...のあたり(笑)
そのへん、だんだんと顕著になってくのが、自分でも興味深くて。
どうしても受け付けないというそれが、
<生理的・心情的>な領域の判断になってくのが分かって、
その変化が、なんか、引っかかってしまって。
なんでかね?って。
『長い散歩』の中でも、そういう受け付けないシーンが多々あって、
それでも最後まで見ようと思ったのは、見れたのは、
緒形拳さんと女の子のシーンのおかげかなあと。
私、緒形拳さんも、『鬼畜』やそれにダブル人物設定の作品は、今、見たくない。
以前の、何かを探るような体勢で見た・読んだ、そんな映画・小説が、
なんだかなー、生理的に受け付けなくなってく。
『いいよ、もう。。。そんなんさあ、表現した先に何があるん?
誰かが幸せになるん?誰かが喜ぶん?』...みたいな。
ふと、極めて希望的に思った。
こうやってこのまま行って、あの横丁、斜向こう、自販機の南角を曲がった頃に、
私、お昼の再放送:勧善懲悪の時代劇ドラマ見ながら、
最後の見せ場、画面に向かって拍手してるばあちゃんになれるかもしれんな。
【今日の作品】【長い散歩】
【今日の部員】昨日:モディ★今日:脳腫瘍 ★明日:リリー
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